コラムCOLUMN
太陽光(ソーラー)パネル設置した屋根塗装メンテナンスの注意点と事例紹介
2021.07.21
お家の屋根や倉庫・駐車場の屋根の上に、太陽光発電(ソーラー)パネルを設置されているお客さまからのお問い合わせが年々増えています。
2012年に「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」が導入されて以降、太陽光発電パネルが加速度的に普及しました。
そして、設置した時には考えもしなかった屋根のメンテナンスについて、必要なのか?どこにお願いしたらよいのか?について、相談者の声や実際の施工事例を紹介しながら解説いたします。
あくまでも屋根メンテナンス に軸を置いた目線での話であることをご理解いただき、参考にしていただけたらと思います。
太陽光パネル設置後の屋根メンテナンスについての内容ですが 、これから設置を検討している方もぜひお役立てください。
ご相談者の声
自宅の屋根上に太陽光パネルを設置し7年経過した頃、従兄弟から何やら深刻な感じで相談がきました。
築20年経った自宅はあちこちに不具合が出始め、小さな工事を繰り返していたある日のこと。突然、業者の方が訪問され「そろそろ、こんな工事が必要な時期ですよ!」とご丁寧に教えてくれたそうです。『パネルが屋根を覆っているのだから、塗装工事なんて必要ないはず!』と思い込み、屋根のメンテナンス工事を見過ごしていましたが、あれこれ知ることとなって、さらに屋根工事代金の高額さに驚愕!従兄弟は慌てて相談にやってきて、設置に至った経緯からモヤモヤする気持ちまで話してくれました。
太陽光発電に投資するにあたり、使用電気量や買い取ってもらえる電気量はこのくらいで、夏場と冬場でこんな違いがあります。
そのような収支シュミレーションを重ねたうえで導入を決めたのに、不意の大きな出費があるとロングライフプランで立てた計画が大幅に狂ってしまう。
シュミレーションを練って投資したはずが恩恵が見込めなくなると、慌てていたわけです。
また、設置業者からは屋根のリフォーム費用について説明を受けなかったと嘆いていました。これは、太陽光パネルの販売を目的としているため、手を抜いたとか不誠実なことではなく、それぞれの持ち場が違い致し方ないことと伝えました。
太陽光パネル設置住宅は、
屋根塗装リフォームは必要ですか?
それぞれのお家によって、屋根材や状態は異なります。
まずは、屋根材を基準に塗装メンテナンスの必要性を考えてみましょう。
塗装は必要
スレート屋根・セメント瓦・金属屋根などは、経年による劣化が避けられないため、塗装することにより屋根材の耐久性を維持することができます。一般的に塗装が必要な屋根材は、お手入れが必要です。
塗装を行う場合、パネルのない部分(露出している箇所)と比較して、パネルの下部分は紫外線や雨が直接当たらず傷みの進行が遅いので、パネルのない部分だけを塗装されるケースが多いです。
全面塗装したい場合は、太陽光パネルを取り外し屋根から下ろして、全面塗装後に再設置することになります。
塗装は必要ない
陶器瓦は、塗装が必要のない瓦屋根になります。また、屋根全面が太陽光パネルで覆われている状態。
ただし、屋根の劣化や雨漏りが心配な屋根寿命がきている場合ついては、屋根カバー工法または葺き替え工事が必要になります。
お家の耐久性を維持するためには屋根の状態をしっかり確認した建物診断をもとに、今後のメンテナンスプランを含めた提案をしていただくとよいでしょう。
続いて、屋根の塗装工事にあたり、費用や塗装方法など、よく聞かれる質問を3つご紹介します!
Q1.太陽光パネル設置箇所を塗らないときの塗装費用はどうなるのか?
お家の図面や現地調査の実測で面積を算出して、塗装する面積から料金を計算しています。
太陽光パネル設置部分を塗装しない場合は、屋根総面積ー太陽光パネル面積=屋根塗装する面積となりますから、全面塗装よりは費用はお安くなります。
このようなお客様に寄り添ったご提案・ご説明する業者かどうか?お客様がチェックする必要があります。屋根の総面積などは建てられた時の図面に記載されていますので確認してみてください。
Q2.太陽光パネルの下は、塗装できるのか?
刷毛(ハケ)や小さなローラーが入る伱間がある場合は、届く範囲までは塗装します。届かない箇所に関しては、塗装できません。
太陽光パネルを動かすとトラブルが起きる可能性があり、パネルに触れないように慎重に作業します。
Q3.太陽光パネルを取り外しての塗装工事はできますか?再度取り付けした際の費用は?
パネルを取り外して屋根から下ろし、全面塗装工事後に再設置することはできます。
しかし、新品の設置以上に手間がかかってしまいます。
1枚10Kgを超える太陽光パネルを取り外すのは、大変なうえ危険な作業です。
また、太陽光パネルを脱着するとメーカー保証が切れてしまう可能性があります。
太陽光発電メーカーの製品保証は一般的に10年~15年とされています。
メーカー保証内容を今一度ご確認ください。
費用面は、塗装費用に加え、脱着費用だけで数十万円になってしまい、コストがかなりかかってしまいます。
屋根塗装の手順
屋根材:スレート屋根(タスペーサー取付)
使用塗料:下塗り材:HBプライマーJY-IR、中塗り・上塗り材:無機ハイブリッドコートJY-IR
塗り回数:下塗り2回 + 中塗り1回+上塗り2回 = 合計5回塗り
もし、これから設置を検討しているときは
築年数にもよりますが設置前に、屋根の状態に合わせたメンテナンスを行うことをおすすめします。お家の耐久性を維持するために、10~20年ほどで本格的な屋根の改修工事が必要になる可能性もあるということを頭の片隅にでもお留めおきください。
最後に
どこに屋根のメンテナンスをお願いするべきでしょうか。
「太陽光パネル設置工事(パネル・周辺機器メンテナンス)」と「屋根のリフォーム工事」は全く別分野のメンテナンス工事です。
パネル設置業者に屋根工事を依頼されたら、屋根リフォームの専門工事業者へ工事発注がされます。実際に屋根の塗装やリフォーム工事を行うのは、パネル設置業者ではないため、屋根塗装についてはよくわかっていないこともあるわけです。
業者選びを慎重に悩まれている方にとって、太陽光発電のメーカー保証や製品寿命を考慮した屋根メンテナンスを提案する業者が安心できるのではないでしょうか。ただし、最後に判断を下すのはお客様ご自身です。工事を強く勧められたからといって、お客様にとってベストなことかどうかは別問題であるということを心の奥底にしっかり根付かせて、見極めて選ぶことが大切と思います。
適切な屋根リフォームを行い、屋根も太陽光パネルも長持ちさせていきたいですね。
見えない!わからない!屋根はどんな状態になっているのか不安?
ハウルレンジャーでは、お客様の目でお家の状態をチェックして、安心して生活していただくために、ドローンによる診断調査を行っています。
さらに、工事を行なったお客様へ定期的に行うアフターメンテナンスの際もドローンが活躍しております。見えない箇所や気になっていた箇所の現状を確認できることから、お家の不安解消に役立っています。
ドローンを活用して上空から撮影した施工前と施工後の写真をぜひご覧ください。
●姫路市 Y様邸
築年数:14年 初めての塗り替え
屋根材:スレート屋根
Y様より
「足場が外れた日に新築に戻ったような家の輝きに喜びが大きくなり、感動に包まれました。」
●姫路市 E様邸
築年数:10年 初めての塗り替え
屋根材:ガルバリウム鋼板(金属)屋根
お客様のご要望は、暑さを遮り、とにかく長持ちで長期で見たときのトータルコストを重視。
ごまかしのない誠実な対応と工事を希望されていました。
▶こちらから上記の施工事例をもっと詳しくご覧いただけます。
太陽光パネル設置の屋根を遮熱塗装、外壁を長持ちクリアで新築のような仕上がり 姫路
艶をおさえたクリア塗装で外壁のイメージをそのままに美しさと機能性を回復 姫路市
加古川 訪問販売をクーリングオフして依頼!太陽光パネルが設置された屋根・外壁塗装